コラム/発信

雑誌『季刊 ピープルズ・プラン』が終刊――
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ピープルズ・プラン研究所 白川 真澄

ピープルズ・プラン研究所は、昨年12月に『季刊 ピープルズ・プラン』第94号をもって雑誌の発行を終えることになりました。1998年以来、23年間にわたって運動の実践と思想・理論活動に架橋するという役割を自らに課し、激動する世界と民主運動が投げかける課題に切り込む作業を、多くの人びとに支えられて続けてきました。

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『季刊 ピープルズ・プラン』の終刊号(94号、2021年12月)

季刊誌の発行は終わりますが、ピープルズ・プラン研究所の活動は、WEBを主な媒体として続けていきます。いま、世界と日本社会が抱える危機はいっそう深刻になり、不確実性がさらに増しています。新型コロナのパンデミックは収束せず、気候危機は異常気象を頻発させ、格差と貧困が急速に拡大しています。若い世代が主役の民衆運動のなかでは、現在のシステム・資本主義そのものへの疑いや批判も湧き上がっています。同時に、米中両大国の覇権争いの激化は、「台湾有事」やロシアによるウクライナ侵攻など軍事的衝突の危険さえはらんでいます。

こうした状況を批判的に分析し、民衆の側のオルタナティブを構想する活動に取り組んでいきたいと考えています。例えば、「新しい資本主義」論をどう批判するか、「民主主義VS権威主義」のパラダイムの陥穽は何か、斎藤幸平『人新生の「資本論」』をどう読むかといったテーマも、積極的に論じていきたいと考えています。また、「戦後研究会」、「経済・財政・金融を読む会」、「ピープルズ・ムーブメント研究会」の活動を、これまで通り行っていきます。戦後の日本の社会運動の検証、国際交流・国際情報の交換といった活動にも取り組みます。多くの方の参加をお待ちしています。

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なお、WEBについては装いを新たにすることやコンテンツの内容について検討中であり、春からリニューアルする予定です。とりあえず、現在は「ピープルズ・プラン研究所」で検索していただき、WEBをご覧になってください。

また、新しい事務所を22年2月からJR「水道橋」駅の近くにオープンします。

〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-6-9 三栄ビル402

しらかわ・ますみ

1942年生まれ。ピープルズ・プラン研究所運営チームメンバー。『季刊ピープルズ・プラン』の創刊から終刊まで23年間、編集長を務める。著書に『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』(2021年、研究所テオリア)、『左翼は再生できるか』(2016年、同)、『脱成長を豊かに生きる』(2014年、社会評論社)ほか。

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