資料
――立憲民主党綱領と基本政策
立憲民主党 綱領
2020 年9月 15 日 結党大会制定
1. 基本理念
立憲民主党は、立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る、国民が主役の政党です。
私たちは、
「自由」と「多様性」を尊重し、支え合い、
人間が基軸となる「共生社会」を創り、
「国際協調」をめざし、「未来への責任」を果たすこと、
を基本理念とします。
私たちは、この基本理念のもと、一人ひとりの日常のくらしと働く現場、地域の声とつながり、明日への備えを重視し、国民の期待に応えうる政権党となり、この基本理念を具現化する強い決意を持って立憲民主党を結党します。
2. 私たちのめざすもの
(ア) 立憲主義に基づく民主政治
私たちは、立憲主義を守り、象徴天皇制のもと、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持します。
私たちは、立憲主義を深化させる観点から未来志向の憲法議論を真摯に行います。
私たちは、草の根の声に基づく熟議を大切にしながら、民主政治を守り育てます。
(イ) 人権を尊重した自由な社会
私たちは、公正で透明な社会システムを通じて、人間の営みと基本的人権を尊重した自由な社会を構築します。
私たちは、あらゆる差別に対し、断固として闘います。
私たちは、性別を問わずその個性と能力を十分に発揮することができるジェンダー平等を確立するとともに、性的指向や性自認、障がいの有無、雇用形態、家族構成などによって差別されない社会を構築します。
(ウ) 多様性を認め合い互いに支え合う共生社会
私たちは、一人ひとりが個人として尊重され、多様な価値観や生き方を認め、互いに支え合いつつ、すべての人に居場所と出番のある共生社会を構築します。
私たちは、地域ごとの特性を生かした再生可能エネルギーを基本とする分散型エネルギー社会を構築し、あらゆる政策資源を投入して、原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現します。
私たちは、多様な生物や自然環境との調和をはかり、持続可能な社会をめざします。
(エ) 人を大切にした幸福を実感できる経済
私たちは、公平に開かれた市場の中で、目先の効率性だけにとらわれずに、人を幸せにする経済をめざします。
私たちは、「人への投資」を重視し、過度な自己責任論に陥らず、公正な配分により格差を解消し、一人ひとりが幸福を実感できる社会を確立します。
私たちは、食料やエネルギー、生きるために不可欠なサービスなどを確実に確保できる経済をめざします。
私たちは、科学技術の発展に貢献するとともに、個人の情報や権利が保護され、個人の生活が侵害されない社会をめざします。
(オ) 持続可能で安心できる社会保障
私たちは、持続可能で安心できる社会保障制度を確立します。
私たちは、生涯を通じた学びと挑戦の機会を確保し、一人ひとりが、働き方やくらし方を柔軟に選択できる安心社会を実現します。
私たちは、社会全体ですべての子どもの育ちを支援し、希望する人が安心して子どもを産み育てることができる社会をつくります。
(カ) 危機に強く信頼できる政府
私たちは、政官財のしがらみから脱却し、現実的な未来志向の政党として、政治と行財政の適切な改革を着実に実行します。
私たちは、実効性のある公文書管理と情報公開を徹底し、透明で公正な信頼される政府を実現します。
私たちは、災害や感染症などの社会的危機に際しても、確実に機能する実行力のある政府を実現します。
私たちは、東日本大震災をはじめとする災害からの復興に全力を尽くします。
私たちは、多様な主体による自治を尊重し、地域の責任と創意工夫による自律を可能とする真の地方自治の確立をめざします。
(キ) 世界の平和と繁栄への貢献
私たちは、国際協調と専守防衛を貫き、現実的な安全保障や外交政策を推進します。
私たちは、健全な日米同盟を軸に、アジア太平洋地域とりわけ近隣諸国をはじめとする世界の国々との連携を強化します。
私たちは、国際連合などの多国間協調の枠組みに基づき、気候変動などの地球規模の課題にも正面から向き合い、国際社会の恒久平和と繁栄に貢献します。
私たちは、人道支援、経済連携などを推進するとともに、核兵器の廃絶をめざし、人間の安全保障を実現します。
私たちは、自国のみならず他の国々とともに利益を享受する「開かれた国益」を追求します。
私たちは、日本の文化芸術を大切にするとともに、世界の多様な文化と交流しつつ、幅広い文化芸術活動の振興をはかります。
立憲民主党基本政策
2021 年 3 月 30 日
立憲民主党は、綱領に掲げた基本理念と私たちのめざすものを実現するため、中期的な視野で、以下の基本政策に取り組みます。
立憲民主党 綱領
1.基本理念
2.私たちのめざすもの
(ア) 立憲主義に基づく民主政治
立憲主義を守り、象徴天皇制のもと、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持します。綱領2-(ア)より抜粋
○論理的整合性や法的安定性に欠ける恣意的・便宜的な憲法解釈の変更は認めません。
○皇位の安定的継承と女性宮家の創設にむけて国民的議論を深めます。
立憲主義を深化させる観点から未来志向の憲法議論を真摯に行います。
綱領2-(ア)より抜粋
草の根の声に基づく熟議を大切にしながら、民主政治を守り育てます。
綱領2-(ア)より抜粋
○政治分野でのジェンダー平等実現にむけて国政選挙におけるクオータ制の導入をめざします。
○行政監視機能と政策立案機能の向上にむけた国会と地方議会の改革を推進します。
○主権者教育を充実させ、国民の政治参画の機会を拡大します。
○参議院の合区解消や各種選挙の被選挙権年齢の拡大など時代の変化に則した選挙制度の改革に努めます。
(イ) 人権を尊重した自由な社会
公正で透明な社会システムを通じて、人間の営みと基本的人権を尊重した自由な社会を構築します。綱領 2-(イ)より抜粋
○情報アクセス権と報道の自由の観点から「知る権利」の保障を強化するとともに、「プライバシー権」を基本的人権として明確にします。
○えん罪を防ぎ司法の透明性を高める「取り調べの可視化」を進めます。
○思想・信条の自由を侵害し監視社会を招く「共謀罪」を廃止します。
あらゆる差別に対し、断固として闘います。
性別を問わずその個性と能力を十分に発揮することのできるジェンダー平等を確立するとともに、性的指向や性自認、障がいの有無、雇用形態、家族構成などによって差別されない社会を構築します。綱領 2-(イ)より抜粋
○選択的夫婦別姓制度の導入と、女性のみに存在する再婚禁止期間の撤廃を進めるとともに、困難に直面する女性を総合的に支援する法制度の整備に取り組みます。
○女子差別撤廃条約選択議定書を批准して「個人通報制度」を導入するなど、ジェンダー平等を実効あるものとするための法整備を進めます。
○性暴力被害の実態を踏まえた暴行・脅迫要件の見直しを進めるとともに、被害者支援を強化します。
○性の自己決定権を尊重するリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の保障を進めます。
○同性婚を可能とする法制度の実現をめざします。
○インターネット上の差別や誹謗中傷への対策に取り組みます。
(ウ) 多様性を認め合い互いに支え合う共生社会
一人ひとりが個人として尊重され、多様な価値観や生き方を認め、互いに支え合いつつ、すべての人に居場所と出番のある共生社会を構築します。綱領 2-(ウ)より抜粋
○まちづくりや自治を担うNPOなどの多様な主体や、地域益・社会益を指標とするソーシャルビジネスなどを支援します。
○障がいのある人や単身世帯をはじめとする社会的孤立・孤独への対策や、ひきこもりや不登校における居場所の確保、就労支援や家族支援などの若者対策を強化し、誰もが地域で暮らせる社会をめざします。
○誰も自殺に追い込まれることのない社会をめざします。
○固定的な性別役割分担を前提とした税制や社会保障制度を見直し、世帯主単位から個人単位への転換を進めます。
地域ごとの特性を生かした再生可能エネルギーを基本とする分散型エネルギー社会を構築し、あらゆる政策資源を投入して、原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現します。綱領 2-(ウ)より抜粋
○再生可能エネルギーによるエネルギーの地産地消や、省エネルギー、蓄電技術の向上などで、地域の活性化と雇用創出をはかります。
○原子力発電所の新設・増設は行わず、すべての原子力発電所の速やかな停止と廃炉決定をめざします。
○核燃料サイクル事業の中止に向け、関係自治体との協議による新たな枠組みを構築し、使用済み核燃料は直接処分を行います。最終処分は、国の責任を明確にし、安全を最 優先に科学的な知見に基づいて進めます。
○エネルギー転換を達成するための人材の確保と育成に努めるとともに、労働者の雇用の公正な移行と影響を受ける地域の振興に、最大限取り組みます。
○東京電力福島第一原子力発電所事故の検証や、実効性のある避難計画の策定、地元合意がないままの原子力発電所の再稼働は認めません。
多様な生物や自然環境との調和をはかり、持続可能な社会をめざします。
綱領 2-(ウ)より抜粋
○気候危機対策を強力に推進し、2030 年における再生可能エネルギーによる発電割合50%程度と、2050 年までのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成をめざします。
○石炭火力発電からの転換をはかり脱炭素化の設備投資を支援するとともに、EV・HVや燃料電池車などの普及で運輸部門の脱炭素化にむけた取り組みを支援します。
○生物多様性の保全について、積極的に進め、社会全体の理解の醸成を図ります。
○世界標準の動物愛護と福祉を推進し、動物虐待や経済の犠牲になる命を減らすための積極的な規制や施策に取り組みます。
○循環型社会への転換をめざし、使い捨てプラスチックの使用抑制など、環境中への排出削減を進めます。
(エ) 人を大切にした幸福を実感できる経済
公平に開かれた市場の中で、目先の効率性にとらわれずに、人を幸せにする経済をめざします。
「人への投資」を重視し、過度な自己責任論に陥らず、公正な配分により格差を解消し、一人ひとりが幸福を実感できる社会を確立します。
綱領 2-(エ)より抜粋
○分散・分権型で内需主導の経済をつくり、公正な分配を推進することによって、持続的な経済成と分厚い中間層の復活をめざします。
○賃金を上げることで個人の消費機会と消費力を拡大し、経済の好循環を確立します。
○希望する人が成分野への新規就労や転職を実現できるよう個人や企業の取り組みを支援するとともに、すべての世代において職業教育・職業訓練・就職支援の拡充をはかります。
○市場との対話を通じて、異次元緩和により財政ファイナンス化した金融政策の正常化をはかりつつ、企業の持続的成と国民の安定的な資産形成に資する金融環境の構築をめざします。
○中小企業憲章の理念を守り、中小企業の生産性向上と、新事業の創出や起業、事業承継を支援します。
○消費者行政の強化と消費者保護に取り組み、消費生活相談を充実させ消費者団体支援を強化するとともに、消費者被害の防止と被害回復にむけた新たな仕組みの検討を進めます。
食料やエネルギー、生きるために不可欠なサービスなどを確実に確保できる経済をめざします。綱領 2-(エ)より抜粋
○食料自給率の向上と地産地消を推進します。
○農業者戸別所得補償制度の復活・拡充を進めるとともに、農林水産業の6次産業化を推進し、従事者の所得向上と雇用創出をはかります。
○農林水産業の持つ国土・自然・生物多様性の維持や文化の伝承などの多面的機能が発揮できるように、地域の農山漁村や都市農業、そして、小規模農家など多くを占める小さな農林漁業従事者を支援します。
○新規就農者や後継者への支援を充実し、地域の担い手を育みます。
○食品表示を適正化し安全で安心な食の提供体制の確立をめざします。
○水資源と健全な水循環の安定的な確保や、鳥獣被害への対策を進めます。
○森林を適切に管理してその機能を維持し、木材の安定供給と国産材の利活用を促進するとともに、違法伐採木材の市場流入を防止します。
○外国漁船による違法操業の取り締まりや漁獲量の管理を進め、海洋・水産資源を確保・保全し、漁業経営の安定をはかります。
○地域公共交通の持続可能性を高め、その従事者を支援するとともに、道路、鉄道、水運など多様な交通手段による地域間移動や物流を支えます。
○建築物のバリアフリー化や耐震化、寿命化、省エネ化によって、不動産市場と建設市場の活性化をはかります。
○生活密着型の事業を優先しながら公共事業の選択と集中をはかり、安全性と防災力を高めるため、鉄道や道路をはじめ港湾、橋梁、水道など老朽化が深刻な社会資本の円滑な維持管理と、寿命化や更新に取り組みます。
○郵政事業のユニバーサル・サービスの維持・向上をはかります。
○民主主義の基本である放送の独立性を確保するとともに、公共放送の独立性確保のため、受信料制度の自律性を維持します。
科学技術の発展に貢献するとともに、個人の情報や権利が保護され、個人の生活が侵害されない社会をめざします。綱領 2-(エ)より抜粋
○グリーン=環境・エネルギー・インフラ分野、ライフ=医療・介護分野、ローカル=地域資源を活かした地域活性化・観光分野と、あらゆる産業分野におけるデジタル関連の研究開発などを支援します。
○大学や研究機関、民間企業への研究開発支援や投資減税などを拡充して、世界最高の 技術立国をめざすとともに、基礎研究の予算確保と研究者の処遇改善に取り組みます。
○情報インフラである通信の基盤を強化し、誰もがアクセス可能な環境の整備を進め、誰もが置いていかれることのないデジタル社会をめざすとともに、安心・安全な情報管理を実現するため、官民の連携を進めてサイバーセキュリティを強化します。
(オ) 持続可能で安心できる社会保障
持続可能で安心できる社会保障制度を確立します。綱領 2-(オ)より抜粋
○少子高齢社会に対応し安心して暮らせる社会にむけて、医療・介護・障がい福祉・保育・教育・放課後児童クラブなどの「ベーシックサービス」を拡充し、誰もが必要なサービスを受けることのできる社会をめざします。
○介護職員や障がい福祉職員・保育士の待遇を改善し、キャリア形成を支援します。
○介護離職ゼロにむけた取り組みを強化します。
○医療・介護の提供体制を拡充し、重点化と効率化によって、持続可能で安心できる医療・介護制度をめざします。
○医療・介護・障がい福祉の連携による地域包括ケアシステムの充実をはかります。
○予防医療、リハビリテーションの充実などによって健康寿命を延ばすとともに、がん対策・循環器病対策の充実や難病対策の拡充に取り組みます。
○若い世代をはじめすべての世代の国民に信頼される持続可能な年金制度の確立をめざします。
○賃貸住宅への家賃補助によって、居住と生活の安定化をはかります。
生涯を通じた学びと挑戦の機会を確保し、一人ひとりが、働き方やくらし方を柔軟に選択できる安心社会を実現します。綱領 2-(オ)より抜粋
○無期の直接雇用を原則とし、望めば正社員として働ける社会をめざします。
○同一価値労働同一賃金の実現をはかるとともに、労働者派遣制度を見直し、対象を真に専門性のある職種に限定します。
○勤務間インターバル(休息時間)の義務化や有給休暇の取得率向上などにより、過労死ゼロの実現をめざすとともに、ワークルール教育を推進します。
○中小零細企業への支援を拡充しつつ、誰もが暮らせる賃金水準の確保と最低賃金の大幅な引き上げをはかるとともに、男女の賃金格差解消をめざします。
○セクハラ、マタハラ、パワハラ、いじめなど職場におけるあらゆるハラスメントの禁止を徹底し、防止対策の強化をはかります。
○多様な学び直し(リカレント教育制度)の機会を創出します。
社会全体ですべての子どもの育ちを支援し、希望する人が安心して子どもを産み育てることのできる社会をつくります。綱領 2-(オ)より抜粋
○子どもの意見表明権や、性や生き方の自己決定権の尊重など、子の最善の利益を優先する「チルドレン・ファースト」を施策の中心に据えます。
○育児休業給付の実質 100%支給をめざすとともに、男女のワーク・ライフ・バランスの実現にむけて、誰もが必要に応じて育児休業や介護休業が取得できる制度への見直しを進めます。
○児童手当の対象をすべての子どもとし、増額と支給年齢の延を行うとともに、児童扶養手当の増額などひとり親家庭支援を強化します。
○不妊治療をはじめ妊娠・出産・子育てへの支援を拡充します。
○保育所と放課後児童クラブの待機児童解消をはかるとともに、すべての子どもに質の高い保育・幼児教育を確保して、これを無償化します。
○小中学校の学校給食費無償化、所得制限のない高校授業料の無償化、大学授業料減免の拡充、給付型奨学金をはじめとする修学支援制度の大幅拡充によって、親の教育負担を減らし、子どもの貧困とその連鎖を防ぎます。
○義務教育・高校教育における少人数学級編制と、きめ細かな教育を可能とする少人数学習を推進します。
○児童虐待やいじめを受けた子どもたちの保護と、その防止対策を進めます。
○社会的養護を必要とする子どもや、特別な環境にある子どもたちの教育を支援し、違いを認め合いともに学ぶ「インクルーシブ教育」を推進します。
○学校教育における ICT をツールとした教育を推進し、対面授業とオンライン授業の両立を支援します。
(カ) 危機に強く信頼できる政府
政官財のしがらみから脱却し、現実的な未来志向の政党として、政治と行財政の適切な改革を着実に実行します。綱領 2-(カ)より抜粋
○所得再分配機能強化や財源調達機能回復などの観点に立ち、税制全体のあり方について抜本的な見直しを進め、分厚い中間層を復活させます。
○人的控除の給付付き税額控除への転換や、金融所得課税の強化などを進めます。
○確かな税財源の確保や、行政需要の変化に応じた予算配分、適切な執行など歳出・歳入両面の改革を行い、中期的に財政の健全化をめざします。
○会計検査院の機能・体制を強化するとともに、立法府の行政監視機能を高め、特別会計を含む予算・決算の透明性を高め、税金の使い道を確認して行政の無駄を排除します。
○自動車関係諸税の二重課税解消を進めるとともに、環境負荷の軽減と総合的な負担軽減に資する新たな税制のあり方を検討します。
○グリーン税制全体の中での負担を見据えつつ炭素税の導入を検討します。
○デジタル課税の国際的合意をめざします。
○公務員の労働基本権を回復し、労働条件を交渉で決める仕組みを構築するとともに、内閣人事局を改革し公正な公務員人事を行います。
○個人情報を保護しつつ行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進します。
実効性ある公文書管理と情報公開を徹底し、透明で公正な信頼される政府を実現します。綱領 2-(カ)より抜粋
○行政文書の記録のあり方を見直し、公文書の対象の拡大など改ざんや隠ぺいを防ぐ仕組みの構築を進めます。
○情報公開の運用透明化や手続簡素化によって国民の知る権利を保障します。
○特定秘密保護法を見直し、政府による情報の不適切な秘匿を防止する適切な情報管理をめざします。
○公益通報者保護法を強化し通報者を守ります。
災害や感染症などの社会的危機に際しても、確実に機能する実効力ある政府を実現します。綱領 2-(カ)より抜粋
○防災行政の機構改革を進め、防災対策に携わる行政職員の増員やネットワーク化をはかります。
○災害で誰も取り残すことがないよう、高齢者や障がい者などが避難計画策定や防災教育段階から関与する「インクルーシブ防災」を推進し、災害弱者対策を強化します。
○防災教育の普及や災害関連死対策の拡充などソフト面での災害対策を強化します。
○災害予見技術の向上をはかるとともに、被災想定地域における建築規制の見直しを進めます。
○風水害リスクの増大に備え、あらゆる関係者が協働して取り組む流域治水を進めます。
○被災者生活再建支援金の拡充をはかります。
○国民生活を守る立場をより明確にする観点から警察行政のあり方を検討します。
東日本大震災をはじめとする災害からの復興に全力を尽くします。
綱領 2-(カ)より抜粋
○被災地と被災者一人ひとりに寄り添った経済支援や心のケア、風評被害対策などを丁寧に進めるとともに、被災の記録を残して将来への教訓とします。
○東京電力福島第一原子力発電所事故による帰還困難区域について、避難指示の解除にむけた取り組みを進めます。
○新産業の誘致や創出、新たな人材の呼び込みなどを推進し、活力ある東北を形成します。
多様な主体による自治を尊重し、地域の責任と創意工夫による自律を可能とする真の地方自治の確立をめざします。綱領 2-(カ)より抜粋
○「補完性の原理」と「近接性の原理」に基づき、身近な自治体に可能な限り権限・財源を移譲させ、地域が自主性と自律性を発揮できる真の地方分権・地域主権改革を進めます。
○ひも付き補助金を見直し、一括交付金を復活させ進化・拡充します。
○ギャンブル依存症患者の増加や治安や風紀の乱れ等を招来するカジノ事業は廃止します。
○テレワーク環境の整備や税制上の支援措置などによって、都市から地方への移住・定住を促進するとともに、政治・経済・文化・人口などの一極集中について、その抜本的な転換をめざします。
(キ) 世界の平和と繁栄への貢献
国際協調と専守防衛を貫き、現実的な安全保障や外交政策を推進します。
綱領 2-(キ)より抜粋
○自由、民主主義、法の支配、基本的人権の尊重を前提に、国際秩序や国際法の諸原則に基づいた積極的な平和創造外交を展開します。
○力による現状変更の試みに毅然と対処します。
○海上保安庁の能力向上をはかるとともに新たな法整備を検討するなど、グレーゾーン事態に適切に対応します。
○サイバー、宇宙、電磁波など、新たな領域における対処能力を高めるとともに、各領域の秩序と安定に資する基本方針を策定します。
○立憲主義と平和主義に基づき、安保法制の違憲部分を廃止するなど必要な措置を講じます。
健全な日米関係を軸に、アジア太平洋地域とりわけ近隣諸国をはじめとする世界の国々との連携を強化します。綱領 2-(キ)より抜粋
○北朝鮮の拉致・核・ミサイル問題の解決にむけ全力で取り組みます。
○国際法に則り竹島、北方領土の領土問題解決に全力を注ぎます。
○平和で安全なアジア太平洋をめざし、多国間協力を推進します。
○沖縄の民意を尊重して、軟弱地盤などの課題が明らかになった辺野古移設工事は中止し、沖縄の基地のあり方を見直して米国に再交渉を求めます。
○抑止力を維持しつつ、米軍基地の負担軽減や日米地位協定の改定を進めます。
国際連合などの多国間協調の枠組みに基づき、気候変動などの地球規模の課題にも正面から向き合い、国際社会の恒久平和と繁栄に貢献します。人道支援、経済連携などを推進するとともに、核兵器の廃絶をめざし、人間の安全保障を実現します。自国のみならず他の国々とともに利益を享受する「開かれた国益」を追求します。
綱領 2-(キ)より抜粋
○国連サミットで合意された「持続可能な開発目標(SDGs)」を踏まえ、地球的規模の課題解決に主導的な役割を果たします。
○非核三原則を堅持し、核廃絶を求める世界の人々と連携して、NPT 体制の維持・強化など実効的な核軍縮・核廃絶をめざします。
○多国間・二国間の経済連携を重視し、国益を守りつつ全体利益の最大化をはかります。
日本の文化芸術を大切にするとともに、世界の多様な文化と交流しつつ、幅広い文化芸術活動の振興をはかります。綱領 2-(キ)より抜粋
○障がいの有無にかかわらず、すべての人が生涯にわたり、文化芸術やスポーツを楽しめる環境を整え、個々の心身を豊かにします。
○工芸・芸能・祭りなど伝統文化の保護と後継者育成をはかるとともに、映画や音楽、アニメ・マンガなど幅広い分野での振興と助成を推進し、社会を豊かにします。
特集/人間の正邪問うコロナ
総選挙近し
- 共産党含む「野党ブロックの制度化」は可能か北海学園大学教授・本田 宏/東京都立大学教授・堀江 孝司/本誌代表編集委員・住沢 博紀
- 隠されていた究極の選択 生命の選別神奈川大学名誉教授・本誌前編集委員長・橘川 俊忠
- 脱炭素大競争時代と『人新世の「資本論」』京都大学名誉教授・地球環境戦略研究機関シニアフェロー・松下 和夫
- キーパーソンに聞く立憲民主党副代表・辻元 清美
- さらなる分断へ突き進む米国国際問題ジャーナリスト・金子 敦郎
- 欧米における放射性廃棄物問題への対応工学院大学教授・小野 一
- 権力に迫っているつもりなのか?同志社大学大学院教授・小黒 純
- デジタル庁構想の狙いは何か共通番号いらないネット・宮崎 俊郎
- ヨーロッパ政治とパンデミック龍谷大学教授・松尾 秀哉
- 総選挙もコロナ次第のドイツ在ベルリン・福澤 啓臣
- 歴史から照射する安倍政治筑波大学名誉教授・本誌代表編集委員・千本 秀樹